本場奄美大島紬職人体験ツアー 初日

2020年2月23日

2020年2月22日~24日、本場奄美大島紬の産地、鹿児島県奄美大島で本場奄美大島紬職人体験ツアーが開催されました。

「本場奄美大島紬」は分業化された30以上もの工程がひとつになって誕生する織物で、その工程ひとつひとつが高度で精緻な技術によって成り立っています。工程がひとつでも絶えると本場奄美大島紬の歴史も幕を閉じてしまいます。現在、工程を受け継ぐ職人の平均年齢は70歳近くで、後継者の確保は待ったなし。

今回のツアーは、奄美市、龍郷町、本場奄美大島紬協同組合でつくる「本場奄美大島産地再生協議会」が事業主体で、職人不足が深刻な図案、締め、加工の工程を中心に一連の生産工程を学び、大島紬の職人への関心を高めてもらうために企画したものです。

NPOでは奄美群島の移住情報サイト「ねりやかなや」を活用した参加者募集、ツアーの企画・運営のサポートを行いました。

職人への人気か、大島紬への関心の高さか、キャンセル待ちを含め13組15名から申し込みがあり、神奈川県、大阪府、兵庫県、熊本県から、6組7人(10~50代の男女)が参加しました。大島紬への憧れ、職人への憧れ、奄美大島への憧れ、参加者の参加理由は様々でした。

まずは奄美市役所で、オリエンテーション、奄美市及び龍郷町から地域の紹介や移住に関する施策などについて説明を受け、

自身が移住者という奄美市の担当者からは、生活をスタートさせるまでの資金の話や、湿度の高さや日照時間の少なさ、生活費などかなりリアルな暮らしの話を聞くことができました。

その後は、グループに分かれて個別に移住や大島紬などについて相談会を開催。

夜は、島の郷土料理の名店「喜多八」で、大島紬の織元さんたちと交流会。

織元とはいわば生産メーカー。各工程を統括して商品を問屋や小売店に販売します。かつて大島紬の最盛期(昭和40年代から50年代にかけて)には、1,000近くあったと言わる織元も、今は80ほどに減少。大島紬の生産数量が300万反から4,000反を切るまでになっていることからもその減少のほどがうかがい知れます。

郷土料理ワンフネヤセ(塩豚肉と野菜の煮物)

厳しい着物業界の現状や職人をどのように育てていきたいかなどの思いが語られました。

 

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NPO法人ねりやかなやレジデンス
メール:info@npo-nr.org
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