2/23~2/24、満開だった緋寒桜が葉桜にかわる奄美大島で『移住体験イベント』を開催しました。
今回の参加者は、熊本県と福岡県から、それぞれ50代と30代のカップル2組。
移住歴26年の店主が経営するレストラン「OHANA」のランチでスタートしました。

奄美暮らしのリアル話を聞きながら、驚き、納得し、大笑い。
参加者から「移住しても島を離れる人もいると聞いた。どんな理由が多いんですか?」と初っ端から突っ込んだ質問が飛び出します。

もっと話を聞いていたいほどネタ満載の店主と別れ、奄美大島北部、奄美市笠利町の空き家見学へ。
案内してくださるのは、奄美市笠利支所の地域総務課。
なぜ奄美大島を選んだの?
どんな仕事をする予定?
どんな家に住みたいの?
課長から次々と質問が飛び出します。
インフラや学校のことなども詳しく説明してくださいます。
が、一同驚いたのは、移住希望者の
空き家バンク物件30組待ち、市営住宅20組待ちという現実。
全国の自治体が、人口流出で嘆いているのに、この状況ってなんでしょう!

そんな現実をつきつけられますが、一縷の望みを持って空き家見学へ。
3軒の空き家を見せていただきました。
そして新たに突き付けられた現実。
まずは、シ・ロ・ア・リ!
床をシロアリが食べた跡です。
心なしか2階の床が斜めっていましたが、多分、シロアリが根太など食べているからではないかと思います。
が、大家さんは修繕して賃貸したいと考えているようです。
次の家は、雨漏り!
雨漏りはもちろん、湿気は家の大敵。
シロアリの大好物でもあります。
そして、奄美大島の湿度をなめてはいけません。
皮製品はすぐカビるし、書籍類は喚起を良くしないとかびたり紙が水分を吸ってふかふかになったりカビたりします。
裸足で床を歩こうものなら、1日もたたないうちに足跡がカビでくっきり浮かび上がるのですから、発狂したくなります。
カメラマンの方は、フィルムの保管や写真集の保管を考え、頭を悩ませはじめました。
気を取り直す間もなく、次の物件へ。
と、途中で、龍郷町にある観光農園それいゆふぁ~むで休憩し、地元民に大人気の商店に立ち寄り奄美タンカンの袋売りに度肝を抜かれました。

龍郷役場から東シナ海方面に車で15分ほどの円(えん)集落。
人口150人ほどの小さな集落には、児童数10人を切る円小学校があります。
ちょっとした大工道具や釣り道具が揃う商店もあります。
そこに、NPOが改修をしている自主物件「えんハウス」があります。
通称シロアリハウス。
そう、その名の通り、シロアリにやられている家です。
実は、知ってそうで知らないのが浄化槽。種類、清掃義務、設置・維持コスト、狭小敷地では設置できないことなど、話題は尽きません。
で、一応DIYハウスとも銘打っている「えんハウス」。
女性や高齢者に優しい手作り雨戸を紹介します。

少し時間ができたので、空きが出るという奄美市の定住促進住宅(※)も見学。
奄美大島の人口集中地区「名瀬」にある物件。
民間物件だと5~6万円の3DKの部屋が、3.4万円という破格の家賃。
参加者同士にライバル心が芽生えたかもしれません。
※定住促進住宅は、地域において空き家となった住宅を市が借り受け、公的住宅として提供するもの
少し休んだら、初日最後のプログラム「先輩移住者との交流会」。
場所は、元ロックミュージシャンのIターン農家つっちぃが経営する”創作キッチンbarくらふと”。
奄美大好きすぎて土地を探し始めたという教員ご夫妻からは、家が見つからず困ったことや、南部と北部の医療の違いをリアルに聞くことができました。
インバウンド分野で起業したいと考えている若夫婦は、音楽業界から農家に転身したつっちーが親身にアドバイス。自分のペースをつかむには5年はかかること、都会では考えられない様々なハプニングの応酬があることなど、リアルすぎる体験談を聞かせてくれたのでした。

次回は、2019年3月21日(木・祝)、4月26日(金)の開催です!
ご参加お待ちしています。
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